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inara1(2018/11/13 Tue 12:11) [ 編集 ] [ 返信 ]

Re^5: LT1054で昇圧コンバータ

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LT1054とLTC1144は良く使います。片電源(0 +V)から両電源(−V 0 +V)を作るときに使います。

LT1054とLTC1144の違いは以下の通りです。
電源電圧範囲 3.5V〜15V(LT1054)、2V〜18V(LTC1144)
出力抵抗(typ)10Ω(LT1054)、56Ω(LTC1144)

LT1054は出力抵抗が小さいのでLT1144より出力電流を多くしても電圧降下は小さいですが、最低動作電圧は3.5Vと高くなっています。

その応用回路の動作を回路シミュレータ(LTspice)で見てみました。回路図に以下の間違いがありました。
・LT1054の8pinの配線のドットが抜けている
・1個のダイオードの極性が逆
この回路で動作したのでしょうか。

間違いを修正してシミュレーションしたところ、電源電圧が3.3Vでは動作しませんでした(3.5V以上では動作)。データシートに書かれた最低動作電圧は3.5Vなのでおかしな結果ではありません。その回路の入力電圧をギリギリの3.5Vとするのはあまりお勧めできません。

また、入力電圧が3.5Vのときの出力電圧は4.3Vくらいで5Vになっていません。この回路は負電圧側(out-)は安定化されていますが、正電圧側(out+)は入力電圧がそのまま来ているだけなので、入力電圧が変化すると出力電圧も変化します。

入力電圧が変動しても出力電圧を一定(5V)に保持したいのなら、これ
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03451/
をお勧めします。入力電圧が1.5V(乾電池1本)でも5Vの出力電圧が得られます。以前はその小型版(6pin)があったのですが、もう販売されていないようです。